期間限定でしか利用できない天国
- 2019/11/08
- 20:04
:上高地という最上級の観光地のその脇の天国へ
2019/09/18/19
涸沢カールから北穂高岳に登頂した翌日のお話。

天候次第では奥穂高岳からジャンダルムへ登頂、天狗のコル経由で岳沢へ下山する山行計画を考えて入山しましたが生憎の天候により断念。

涸沢カールから望む常念岳方面には青空も見えますが今いる場所は全く回復しそうにありません。






涸沢カールを後にして下山を選択しました。
しかし折角ここ北アルプスの懐まで来てすごすごと帰路に着くほど諦めの良い性格ではない筆者は・・・
第2作戦の実行プランが脳内を駆け巡りながらの下山となりました。
バスターミナルのある上高地まではここ涸沢カールから約4.5時間ほど。
現在の時刻は午前6時ですのでゆっくり下山しても11時頃には上高地バスターミナルに到着する行程です。
この時間でしたら松本駅まで戻って中央本線の特急あずさで帰京しても十分な時間配分ですが、明日も休みを取っている関係上このまま帰宅しても明日一日を持て余してしまう・・・
そしてここは北アの懐。
これはもう「あそこ」で一泊テント泊の選択肢以外考えられません。
そう、いつも到着は早朝で、帰宅時は帰りのバス電車の乗り継ぎに追われ、ただただ通り過ぎるだけの上高地。
そんな上高地は観光目当ての旅行であればゆっくり滞在もできますが、登山目的ともなれば玄関口。
ましてや少ない休みの日程をフルに活用した計画ばかりだから玄関口はどうしても玄関口でしかありませんでした・・・この日までは・・・
:天国ってこんなところにあったんですね
観光地として名高い上高地。その上高地でひと際シンボリックな河童橋の、その袂に佇むキャンプ場「小梨平キャンプ場」は実は登山のためのベースキャンプ的な場所というよりも、ただただここまでキャンプ目的のためだけに来ても十二分に楽しめる高規格キャンプ場なのです。


場内には何でも揃う売店や食堂があり

日帰り入浴も可能な温浴施設も完備
上高地は一年を通して期間限定で入山できる土地ですが、ゲートである釜トンネルが開通後に入山して幕営、釜トンネルが閉鎖される直前までキャンプ場で生活するツワモノも存在しています。


涸沢カールから下山して予定通り午前11時頃に小梨キャンプ場に到着。

幕営も完了しました。

時刻は11時40分。少し早いですがお昼にしちゃいましょう。

この日のお昼は、たけのこご飯に中華丼のフリーズドライをかけてリアル中華丼を作ります。

うんうん、なかなかの完全勝利・・・やるなぁオレ。。。

お昼過ぎの上高地。
あぁなんて贅沢。。。

さてさて、上高地キャンプセンター・小梨平キャンプ場の場内ですが

先ほどのお風呂は管理棟脇にあります。

キャビン泊もできるキャンプ場です。

テントの幕営場所は木立の隙間に奥穂高岳の姿が見えるところを選びました。


場内には梓川の支流も流れ込んでいて非常に趣のある空間です。


そして目の前には梓川の本流が信じられない透明度を誇って流れています。



場内を梓川沿いに進むと見えてきた橋が河童橋です。
:観光地として名高い上高地の魅力は梓川右岸にこそその本領が

河童橋から見る穂高岳は有名ですが、写真の構図上その下に必ず写りこむ木立は小梨平キャンプ場です。

このまま梓川右岸にある散策路から嘉門次小屋、穂高神社へと散策してみます。





途中、梓川が作る湿原風の場所を抜ける木道が整備中で通行止めでした。来シーズンには真新しい木道になっていることでしょう。

穂高神社の鳥居をくぐると・・・

境内にひっそり佇む嘉門次小屋。イワナの塩焼きが有名です。

穂高神社を後にして、明神橋を渡り明神館へ。

ここから梓川左岸になり涸沢からの下山でも通ってきた林道に戻り小梨平へと帰りました。
ざっと2時間半ほどの周回路でした。
:人をダメにする品揃えのキャンプ場

キャンプ場に戻って日本酒「北穂高岳」で乾杯。昨日の今頃に登っていましたからね。
先ほどの場内の売店。無いものは無いんじゃないか?の品揃えでw

牛ちゃん、豚ちゃん、鳥ちゃんのお肉まで冷凍で売ってたりするので、つい。。。

夕食は上高地で焼き肉パーリーにて小梨平の夜が更けていきました。

翌朝はニクイくらいの快晴で奥穂もくっきり。
この天候だったら奥穂~ジャンも行けたと思うのですが、やはり自分が登頂を目指す時が天候不良ということにはなにか訳があるのでしょう。きっと。
来シーズンまで研鑽を積んで再トライしたいと、抜けるような青空を見て思いました。
そしてここ小梨平キャンプ場は間違いのない天国でした!

上高地バスターミナルから約一時間バスに揺られ到着するのが新島々駅です。ここからは電車に乗り換えです。
新島々駅から松本駅まで乗車するアルピコ交通上高地線。
この車体は昔の井の頭線なんですよね。なんだか毎回親近感を覚え、山行時には欠かすことのできないアルピコ交通さんにはお世話になりっぱなし。
新宿界隈なんかでもアルピコ交通のバスを見かけると心の中で「おつかれさまで~す」とつぶやている筆者は相当なアルプスジャンキーになってしまったようです。
そして、半月後にやってくる紅葉のトップシーズンに思いを馳せて帰路につきました。。。
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